~ミャンマー渡航記③~
Hello!你好!こんにちは~
しゅんめいやで(´・ω・`)/
今回はミャンマー・ヤンゴン滞在の最終編!
観光地ではないですが、皆さんに知っておいて欲しい場所として、ヤンゴンの『ダラ地区』をご紹介します。
是非、最後まで読んでいただき、あなた自身に考えていただきたいトピックです。
▼▼▼▼前回のブログはこちら▼▼▼▼
日本人が無料で乗れる船。
ヤンゴンの市街地からヤンゴン川を挟んで南側にある『ダラ地区』へ向かいます。
対岸に見えるのがダラ地区で、ヤンゴンとの往復シャトル船が出ています。

船の待合室で、可愛らしい現地の子が話しかけてきました!

ビルマ語が分からなくて、ただ微笑むことしかできなかった…
でも笑顔で楽しそうだったから、こちらもなんだか嬉しくなりました(*‘∀‘)
子供の顔に付いている白いものは「タナカ」と呼ばれるミャンマー伝統の化粧!ミカン科の樹皮から作られた「タナカ」は、日焼け止め効果や保湿効果があると言われており、ミャンマーでは「タナカ」を付けた人を多く見かける!
いよいよ乗船!!

実はこの船、日本の団体によって提供されたものであり、それを示す看板が掲げられていました!

そのため、日本人のパスポートを見せると、チケットを買わずに無料で船に乗ることができるのです!
私が何かしたわけではないので申し訳なさもありつつ、海を超えて感謝される日本を誇らしくも思えました。
ヤンゴンでは、日本とミャンマーの繋がりを要所要所で感じることができます!
この事情を知らないでいると、「ガイドするよ」と言い張って高い乗船料とチップを請求してくる人に捕まる可能性もあるので、注意が必要!
ただ、私たちは幸運にも「お金は取らないよ!」と言って親切な方に声を掛けてもらい、乗り場まで案内していただけました…
海外では本当に親切な人と、チップ目当ての人とを見分けるのが難しい…汗
船が出発すると、ヤンゴン川を航行する多くの船とすれ違います。

船に並走して飛んでいるカモメにエサをあげている少女たち。

この両岸は陸路での移動手段が無かったものの、近いうちに橋で繋がる予定らしい!
ダラ地区の実情。
ほんの10分ほどの船旅で、ダラ地区のある港に到着です。
ダラ地区は、急速に発展する都市部に取り残された、いわゆる貧困地区の一部です。
折り返しの船が20分後なので、ぐるっと地区を歩いて周ります。

港に着いてから、ずっとサイカーのおじちゃんが「乗らないか?」と付いてきます(笑)

今回は「歩いて周りたい」と言ってパスしましたが、もし乗るならぼったくられないように注意が必要です。
集落に入ってすぐ、竹やバラックでできた簡素な造りの家ばかりであることに気が付きます。

対岸のヤンゴンから近いにも関わらず、街の中心部とは対照的な風景です。
路上では、子供たちがサッカーや鬼ごっこをして遊んでいました。

果たして、彼らの生活環境はどのようなものなのでしょうか。
時間の許すかぎり、地区の内部を見て周りました。

ただ、外部から観光気分で来て、人々の生活の様子を写真に収めるという行動に気が引け、途中から写真を撮ることをやめてしまいました。
地区の詳しい様子は、実際にダラ地区に住む家族のおうちに訪問しているこちらのYouTube動画を、是非ご覧ください。
先ほど紹介した「タナカ」についても触れられています。
皆さんは、この動画を見て何を思うでしょうか?
動画の最後で、撮影者が「みんな幸せそうですね」と運転手に言ったとき彼は、
「子供は学校が終わったあとだから、かなりハッピーだったね。」
と言いました。
私はこの言葉の裏には、”生活環境に満足していることはなく、楽しそうに見えているのは学校のおかげもある。”という意味も含まれているような気がしました。
確かに子どもたちや村の人々は笑顔で挨拶を返してくれたし、家族と暮らせていることは幸せのひとつだと思います。
果たして、訪れたらみんな笑顔だったから「幸せそうだな」で済ませて良いのでしょうか?
ただ、当事者に聞いたわけではなく私が感じたことですので、その真意は分かりません。
私は、ヤンゴンを訪れたバックパッカーのブログで紹介されていた「日本人無料の船」と「ヤンゴンのスラム街」というフレーズに興味が湧き、このダラ地区を訪れました。
もっと時間をかけて知ろうとすること、興味本位だけで訪れるべきではないこと、今この記事を書きながら”悔しさ”と”やるせなさ”がこみあげています。
ダラ地区の背景と問題。
ダラ地区が生まれた背景とそこに生じている問題点について、少しだけお話しします。
背景
このような貧困地区が生まれた要因として、
①資本主義の流入によって、農業を営んでいた人々と都市部の人々との格差が拡大したこと
②津波やサイクロンといった自然災害の被害に遭った方達が集まったこと
などが挙げられます。
そして、そのような人々に対する社会福祉や保障制度などが不十分なことも途上国の貧困問題の原因のひとつです。

特に、ミャンマーでは軍事政権が長く続いたせいで、近年になって急速に市場経済が活発になり、ますます格差問題が浮き彫りになっています。
※ミャンマーの詳しい歴史については、今後たかしがブログにまとめるので要チェックです。
問題点
私が考えるダラ地区における問題点は、大きく3つ挙げられます。
①不衛生な生活環境
②地区内の人身売買と児童労働
③訪問者に対する犯罪行為
これら3つの問題について、それぞれ簡単に解説していきます。
①不衛生な生活環境
ダラ地区では、水道や電気といった生活インフラが不十分な人々が多く暮らしています。
そもそも設備がなく全く供給されていないか、あるいは利用可能な時間や量が限られているといった状況にあり、生活環境として決して十分とは言えません。

さらには、衛生環境や医療体制が良くなく、狂犬病やデング熱、昨今の新型コロナウイルスといった病気などが蔓延しやすい状況下に常に晒されています。
単純な話ではないですが、地区に住む人々が安全・安心に暮らしていくためには、生活インフラの整備や衛生環境の改善が必要不可欠です。
②地区内の人身売買と児童労働
貧困地域における大きな問題が、犯罪率の高さです。
十分な仕事や収入が無く、生活資金を調達するために、犯罪に走る人が後を絶ちません。
特にダラ地区では、子どもを労働力として売買し、強制的に働かせる人身売買が問題になっています。
ダラ地区の人身売買について書かれた記事を見つけたので、是非ご一読ください。
まともに学校にも通えず罪のない子どもたちが、残酷な運命に遭ってしまうようなことが起きて良いのでしょうか。
③訪問者に対する犯罪行為
上記2つの内在的な地区内の問題に関連して、訪れた観光客に対するぼったくりやスリといった犯罪行為が多発していることも現状としてあります。
地区の経済状況から金銭目当ての悪質行為が頻発し、地区の印象や治安がますます悪くなる悪循環が起きます。
実際、日本人観光客の被害報告もされており、外務省からもぼったくり被害の注意喚起が出ています。
そもそも「貧困地区を観光する」という行為自体に議論の余地があるとしても、安易な気持ちで訪れてはいけないということは確実に言えます。
④他にも…
思いつくだけでも多くの問題が挙げられますが、まだまだ見えていない部分が沢山あるかもしれません。
例えば、ダラ地区に限ったことではありませんが、2021年2月に起こったミャンマー国軍のクーデターによる情勢の悪化によって、人々の生活の安全が脅かされていることも多いに考えられます。
このように、ダラ地区には、私たち日本人には考えられない環境で暮らし、様々な問題を抱える人々が多くいるのです。
私たちが考えていきたいこと。
今回は、ミャンマー・ヤンゴンの貧困地区「ダラ地区」をご紹介しました。
ブログを通して、皆さんに実情の全てをお伝えすることはできませんし、私自身もほんの一部を理解したに過ぎません。
ただ、急速に発展する都市の裏側には、様々な背景を抱えた人々が存在するということを理解し、その現状に目を向けることが大切だと思っています。
日本では目にすることがほとんどない貧困地域とその現状を目の当たりにしたとき、みなさんは何を思いますか、どんな行動を取りますか?
正解かどうかではなく、まず関心を持って考えてみることから一緒に始めましょう。
そうすると、普段気にしないあのニュースが引っ掛かったり、違った見え方がしたりするかもしれません。
私自身、現地を訪れて現実を知った以上、私ができることは何か、私が取るべき行動は何なのか、考え続けていきます。
知り、訪れ、体験することで、自分事化されて考えるきっかけになるので、そのひとつの手段としてブログ発信を続けていきたいと思います!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
次回は、山の上にある「落ちない奇跡の岩」をご紹介します!!
しゅんめい
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